2010年11月26日金曜日

0018 抱きしめる

避けることができないものは、抱擁してしまわなければならない。

(シェークスピア)

 
 
 
これまでいちばん好きな季節は秋だった。
 
過去形なのは最近好みが変わったからだ。
 
春が好きになり、夏が好きになり
 
それ以上に冬が好きになったのだ。
 
 
現実問題としては冬は大変すぎる季節だ。
 
明けても暮れても除雪に追われる日々。
 
スキーという楽しみはあるけれど
 
そのこととトレードオフしても「赤字」かな。
 
 
氷点下20℃まで冷え込み
 
終日氷点下の日が続く冬という季節は
 
なにしろいさぎよいから好きだ。
 
きーんと冷えた凛とした大気に
 
むしろ命を吹き込まれる想いがする。
 
 
雪が降る夜の静けさはたとえようがない。
 
世界の終わりのように音という音が消える。
 
自分の呼吸する音で
 
かろうじて
 
自分の存在を確信できるばかりだ。
 
 
そのようにして
 
うつろうそれぞれの季節を
 
ひっしと抱きしめて
 
生きるぼくなのだ。